19世紀末のマンハッタン。ピーターは雪におおわれた公園を、こけつまろびつ必死に逃げまわっていた。彼は裏切り者として、仲間の盗賊たちに追われていたのだ。敵は多勢、ピーターは一人、彼の命もあわや風前の灯かと思われた時、1頭の白馬が現われた。彼は天の助けとばかりに白馬に跨がるが…。チャールズ・ディケンズの奇怪な登場人物、ガルシア・マルケスの魔術的リアリズムの手法、ジョン・アーヴィングの悲喜劇性、トールキンの神話創造力-これらの要素をひとつにして、現代アメリカ文学の旗手が壮大な物語空間を構築した超話題作!