湯島天神の境内で強請りに居合わせた隠密同心の市松。どうやら脅迫のネタは幕府を揺るがす密約の書付らしい。事実を知る関係者が闇に葬られていることを知り、市松は真相解明に乗り出す。だが、背後には三千石の旗本松尾主水と、幕閣で権勢を誇っている老中本柳越後守が控え、うかつに手を出せない。密約の内容とは? やがて旗本の中間として潜入した市松に魔の手が……。危うし市松!面白さ倍増のシリーズ新章、第一弾!