• 著者蛭田亜紗子
  • 出版社ポプラ社
  • ISBN9784591155103
  • 発行2018年6月

エンディングドレス

32歳の若さで夫に先立たれてしまった麻緒(あさお)は、自らも死ぬ準備をするうち、
刺繍洋品店で小さなポスターを見つける。
 ◆終末の洋裁教室◆
講師 小針ゆふ子  毎週日曜午後一時から
 春ははじまりの季節。
 さあ、死に支度をはじめましょう。
 あなただけの死に装束を、手づくりで。
死に装束=エンディングドレスを縫う教室。
人生最後に着る服を自分でつくるということに、興味が湧いた。
教室へ足を運んだ麻緒が出会ったのは、ミステリアスな先生と、3人の陽気なおばあさん。
聞けば、エンディングドレスを縫う前に、いくつかの課題があるという。
はたちの時にいちばん気に入っていた服
十五歳の時に憧れていた服
自分以外のだれかのための服
自己紹介代わりの一着……
先生やおばあさんトリオの助けを借りながら、麻緒は洋服づくりに無心で取り組んでいく。
夫の弦一郎に、命にかかわる持病があることはずっと知っていた。
それでも二人は、一緒にいることを選んだ。
洋服の思い出が、忘れていた想いや出来事を次々に引き出して――。
あつい涙があふれる! 再生のその先を描く、希望に満ちた傑作長編

今はもう手元にはない、昔大好きでよく着ていた服を思い出した。
その手触りや着心地は、恐がりな自分をどんなに励ましてくれただろう。
人は生まれることも死ぬことも自分では選べないけれど、
何を纏って生きるかは選択することができる。
――山本文緒(作家)

連載時から、熱い感想が続々!
主人公が自殺を考えているとは思えない、
暗くないどころか、不思議な心地よさのある冒頭から一気に引き込まれた。
――30代女性
何度読んでも泣いてしまうシーンがあります。
悲しい涙ではなく、あまりの優しさに胸がいっぱいになって泣けてきてしまう。
――40代女性
おばあさんトリオや先生の過去のエピソードも印象的。
洋服をつくることや纏うことと、生きるということは似ている気がした。
――30代男性
*
蛭田亜紗子(ひるた・あさこ)
1979年北海道札幌市生まれ、在住。2008年第7回「女による女のためのR-18 文学賞」大賞を受賞。10年、『自縄自縛の私』を刊行しデビュー。
著書に『人肌ショコラリキュール』『愛を振り込む』『フィッターXの異常な愛情』『凛』などがある。

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