俺が飛び込んだのは、
わけありの死に方をした人達の部屋を片付ける会社だった――
選考委員の満場一致で選ばれた、
第7回ポプラ社小説新人賞受賞作!
一気読みだった。上手い。
特殊清掃という業界の内幕が持つ興味深さ・面白さだけに頼ることなく、
個々のケースごとに異なるドラマを作り、
そのひとつひとつが実に読ませる。
主人公が「死とは何か」を考えるのと一緒に、
読者も自ずと死について考えるようになる。
その構成が見事。
――大矢博子(書評家)
気ままなフリーター生活を送る浅井航は、
ひょんなことから飲み屋で知り合った笹川啓介の会社
「デッドモーニング」で働くことになる。
そこは、孤立死や自殺など、わけありの死に方をした人たちの
部屋を片付ける、特殊清掃専門の会社だった。
死の痕跡がありありと残された現場に衝撃を受け、失敗つづきの浅井だが、飄々としている笹川も何かを抱えているようで――。
生きることの意味を真摯なまなざしで描き出す感動作!