障害をもつ子どもともたない子どもが、同じ教室で共に学び、すべての子どもを「包み込む」(include)教育、「インクルーシブ教育」。この究極の理想教育がアメリカで実施されたと聞き、わが国の関係者の間に衝撃が走った。日本でも、統合教育が話題となって久しいが、インクルーシブ教育のような形での実現には、疑問視する向きも少なくなかった。本書は、著者が、実際にアメリカの地を踏み多くの学校を訪れ、この教育の実態をつぶさに観察してまとめた貴重なリポートである。