アートプロジェクトやソーシャリー・エンゲイジド・アートという言葉が広まり、こうした活動が全国的に活況を呈している。しかし、アートが社会に役立つとはどういうことなのだろうか。アートが「アートのため」でも、「道具」でもないとしたら、どのように存在できるのだろうか。
本書は「ソーシャルアートラボ」(=社会とアートの関わりをとらえなおす実験の場)に関わる研究者、アーティスト、実践家たちたちが、自らの試行錯誤や実践をメタ的な視点から語り、上記のような問いに対し、新たな知見を生み出すことを目指した論考・エッセイ・インタビュー集である。
アートの現場で迷いを抱えているアーティスト、アートマネジャー、行政・NPO職員、ボランティアなどに向けて書かれた、社会おけるアートのあり方を再考する1冊。