大沼の情景を思い浮かべる時、ともすれば駒ヶ岳を背景に展開する姿を連想しがちであり、大沼全体を表現するには不可欠な構図である。しかし、この作品集では四季折々に見せる自然の営みを表現することに主眼を置き、作品を個別に説明するのではなく、全体を通して湖周辺に棲息する動植物の生態やその息遣いを感じ取ってもらえるように意図されている。