土は微生物と植物の根が耕していた――
文明の象徴である犂やトラクターを手放し、微生物とともに世界を耕す、
土の健康と新しい農業をめぐる物語。
足元の土と微生物をどのように扱えば、
世界中の農業が持続可能で、農民が富み、温暖化対策になるのか。
アフリカやアメリカで行なわれている不耕起栽培や輪作・混作、有畜農業から、
アジアの保全型農業、日本のボカシまで、
篤農家や研究者の先進的な取り組みを世界各地で取材。
古代ローマに始まる農耕の歴史をひもときながら、
世界から飢饉をなくせる、輝かしい未来を語る。
深刻な食糧問題、環境問題を正面から扱いながら、希望に満ちた展望を持てる希有な本。
ベストセラー『土と内臓』『土の文明史』に続く、土の再生論。