この冊子では、サンクト・ペテルブルクという都市の歴史の中に位置づけてエルミタージュ美術館について紹介した。この美術館が世界に誇るのは、エカテリーナ二世の時代に収集された膨大な西洋絵画のコレクションであり、エルミタージュ美術館の収集史をたどってみると、ピョートル大帝からエカテリーナ二世、さらにその後継者の時代におけるロシアの国力の推移が、そのままエルミタージュの収集史に重なっていることが明らかになり、大変興味深い。