非実在の生き物を造形する営みの歴史は東西に共通してみられ、日本においては妖怪、西洋においてはモンスターや妖精として古くから語り継がれてきた。現代でもポップカルチャーの一端を担い、「妖怪ブーム」をもたらしている。それぞれの文化で育まれてきた「見えないもの」の物語を通して、精神文化の差異と類似、普遍性を探る11章。