国の隔離政策の中で、ふるさとから切り離され、過酷な歴史を生きざるを得なかったハンセン病患者・療養所入所者たち。みずからの生活の場をより良いものとするために、自分たちの手で作り出した森。それは閉鎖された空間を、近隣住民を含む市民に開くきっかけをも与えた。一本一本の木に刻まれた、生きた証しと願い。療養所入所者のオーラル・ヒストリー。