占領期に連合国軍総司令部は、戦争の有罪性を日本人に認識させるための政策「ウォー・ギルト・プログラム」を実施した。のちに江藤淳らはこれを、侵略戦争観を日本国民に植え付けるためのもので、洗脳であるという立場をとった。本書は、膨大な資料に基づいてプログラムで最も重視された点や内容の変遷などを詳細に検証し、従来の説に異論を唱える意欲作である。