進化論に敵対するキリスト教原理主義について、それは理性に対する頑迷な宗教のドグマであると一蹴するだけでよいのだろうか。かたやダーウィニズムを究極の真理とし、すべてを遺伝子中心に見ようとする科学者もまた科学の原理主義化していると言えないか。進化についての二分法的還元主義を批判し、ダーウィニズム、科学、宗教をめぐる知の歴史を捉えなおす。