• Author山本甲士
  • Publisher小学館
  • ISBN9784094060911
  • Publish Date2014年10月

あたり / 魚信

「釣り」を通して、小さな奇跡が訪れる

「釣り」を通して、思い悩んでいる人たちに小さな奇跡が訪れる。 失業中の男が釣りをはじめたところ、さまざまな人間が集まってきて……。(「おいかわ 追河」) 同じアパートに住む男に釣りを教えてもらうことで、母子家庭の男の子がたくましくなっていく。(「らいぎょ 雷魚」) 交通事故を起こした上司から、嘘の証言を依頼されて思い悩んだ男は……。(「うなぎ 鰻」) イラストレーターの道を諦め、父の会社に入った男。希望の部署に配属になる前に会社を辞めた人間がいると聞いて、その男を訪ねていくと……。(「あゆ 鮎」) 自らの証言で犯人と疑われた男。その男との不思議な縁が、釣りを通して明らかになる。(「たなご」) 車から巨額の現金の入ったボストンバッグを持ち出した男。行き場のない男は、釣りをしていた老人のところに転げ込むが……。(「まぶな 真鮒」) 「釣り」をきっかけに変わっていく人々の気持ちの移り変わりを、巧みな筆致で描いた作品集。

>> 続きを表示