『超福祉展』(正式名称「2020年、渋谷。超福祉の日常を体験しよう展」)は、今年で5回目を迎えます。障害を抱えた人や、高齢者、LGBTなどのマイノリティ、福祉そのものに対する「心のバリア」を取り除こうと、2014年より毎年11月の一週間、渋谷ヒカリエを中心に渋谷の街全体で開催を続けている展示会です。
思わず「カッコイイ」「カワイイ」と使ってみたくなるデザイン、大きなイノベーションを期待させてくれるテクノロジーを備えたプロダクトの展示・体験に加え、魅力的なプレゼンターたちが登場するシンポジウムや多彩なワークショップなどで、従来の福祉の枠にとらわれないアイデアやプロダクト、その開発者や開発プロセスを数多く紹介してまいりました。従来の展覧会のイメージを“超えた”、まさに我が国で初めてのインクルーシブ・デザインの実践の場、といっても過言ではありません。
本ムックは、障害者やマイノリティと健常者が差別なく交流できる社会の実現をめざす同展で紹介されたアイデアやプロダクト、その開発の現場を集大成。超福祉に携わるクリエイターやプレイヤーによる座談会などを交えて、マイノリティーを巻き込みながら社会課題の解決を図るインクルーシブ・デザインの最前線をレポートします。また、長谷部渋谷区長や中村伊知哉慶應義塾大学教授といったキーパーソンのインタビューも掲載。 2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けた最新動向・新潮流もお伝えします。