俺は出会ってしまった。この世界のすべてを含んだ物語に。北の小さな田舎町。中学校の旧校舎で生徒会長・一村が遺体で見つかった。犯人や殺害動機について憶測が飛び交い、警察の捜査も難航する。その最中、クラスメイトの徹也は友人の古館の様子がおかしいことに気づく。やがて校内で異常な事件が次々と発生。事件の真相は、少年たちの想像を遥かに超えたものだった。絶望や憎しみの渦中で、少年たちがつかんだものとは――。「クラン」シリーズの著者が放つ傑作青春小説。