• Author三好昌子
  • Publisher宝島社
  • ISBN9784800289377
  • Publish Date2018年10月

京の縁結び 縁見屋と運命の子

京で暮らす五歳の貴和は黒笠の法師に追いかけられ、神社で遭遇した少年に助けられる。しかしその翌日、母は姿を消してしまった。それから数年後、十二歳になった貴和は町の薬種問屋「白香堂」に奉公することになり、かつて助けてくれた少年・燕児と邂逅する。燕児は縁見屋という口入屋の息子で、医者を目指して白香堂に勉強にきていたのだ。しかし燕児は言葉をいっさい発さず、それは母・お輪の命を守るためにした、ある法師とした約束によるものだと聞く。いっぽう、町では疫病が流行り、貴和の友人も患っていた。ある祈祷師による祈祷が効くと評判になり、貴和が会いに行くと、そこには黒笠の法師がいて――。縁を背負った数奇な者たちの運命が、動き出す。

>> 続きを表示