覚せい剤、幻覚剤、麻薬、大麻など、快楽の追求や現実からの逃避を目的として使用される薬物は乱用薬物と総称される。薬物乱用者が引起こした事件や事故が、しばしば新聞やテレビで報道されているのに、「薬物乱用は自分とは関係のない話」と思っている人が多い。しかし、魔の手はすぐそばまで伸びてきている。本書には、現在乱用されているさまざまな薬物の化学的性状、薬理作用、中毒作用などが、科学的視点から解説されている。