• 著者浜田寿美男
  • 出版社ジャパンマシニスト社
  • ISBN9784880491912
  • 発行2012年2月

子どもが巣立つということ / この時代の難しさのなかで

はじめに

第一章この時代に「巣立つ」ということ

14 「私」は自由ではない 22 一歩踏み出すことの難しさ 28 家を出るには出たものの  34 自立は関係の網の目のなかで 42 依存しあって生きる私たち  48 子どもからおとなへの道程

第二章 関係を求め、関係に傷つく

56 つながってなくちゃなんない症候群 64 関係のなかで求められる距離 70 攻撃性のかげにひそむ被害の感情 76 相手が喜ぶのを喜ぶ生き物 82 人間は笑顔を交わす 90 この社会の「内」で生まれる犯罪 96 人生を捨ててしまう人々 102 「子どもを守れ」キャンペーンと遠近法の錯覚

第三章 学びをめぐる錯覚

110 この時代の子ども観 116 「将来役立つ」というまやかし 122 世界の広がりにつながる学び 128 錯覚のうえに成り立つレース 134 大事なことを大事のとおりに学ぶ 140 英語の力が身につかないわけ

第四章 お金をめぐる錯覚 

148 お金に囲まれて生きる時代 154 お金をめぐる自由と不自由 160 「お金は汚いもの」だった 166 制度化の罠にはまった学びとお金 172 錯覚の蓄積が引き起こした事件 178 「障害」診断では届かない子どもたちの状況 184 「個人を変える」ことでは変わらない現実 190 「特別支援」が子どもたちを「特別」にする

第五章 巣立てないままの「モンスター」

198 避けがたい少年の性の問題 204 一二歳のまま足踏みしていた少年 210 誰も聞かなかった少年の弁解 216 テレビの前で人は神になる 222 少年は「モンスター」だったのか 230 事件報道の余波 236 人はみな「未熟」のまま巣立つ 242 なぜ少年たちは飛び立てなかったのか

第六章 飛ぶ鳥に自ずから吹く風はあるか

250 「希望」があればこそ人は飛ぶ  256 共同の流れを水路づける希望 262 希望が根を下ろす場所 268 飛ぶ鳥、自ずから吹く風に乗って  274 生と死と、そして巣立ちと 282 おわりに

>> 続きを表示