仕事一筋だった父親が、出張先で突然死んだ。しかし、大沢麻衣子は涙を流すことすらできずにいた。多忙な父親との思い出はなく、どんな人物なのかもよく知らなかったからだ。しかし通夜と葬儀を通して、麻衣子は、仕事一筋に真面目に生きてきたと思っていた父親の、知らない一面を知ることになる。父親に恨みを抱く部下、退社後家に帰るまでの空白の時間、隠されていた莫大な借金。次々に明るみに出る父親の秘密に、家族は驚愕する。そこへさらに、二人の刑事がやって来た。父の死の真相とは、謎の先にある父の本当の姿とは-?