英国で陶芸を学んだ作者が、静岡市の登呂遺跡を舞台に始めた実験的アートプロジェクト「ARTORO(アートロ)」の活動を記録したエッセー。「土があれば何でもできる」をテーマに、土器を作り、田んぼを作り、米を収穫して食べる。2000年前の土器を手にした陶芸家は、その焼き方の手法を考察し、稲作の始まりが人間社会を大きく変えたことを実践の中で解いていく。登呂遺跡に暮らした弥生人を想像することで、現代に生きる私たちの在り方を問い直す。京都大学人文科学研究所准教授の藤原辰史氏を迎えた対談も収録。
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