陸軍における官僚制の成立過程を,軍事的・政治的近代化・地域社会との関係という観点から明らかにする.陸軍将校の任官と進級の実態を数量的に実証することによって,身分制的軍隊から移行し,明治期の藩閥支配下での陸軍官僚制度と,その専門領域の形成を論じる.軍隊の実態から明治期社会の変遷を描き出す.