1973年秋、本書の著者マシーセンはヒマラヤ山中に分け入った-世界でも稀有な動物、雪豹を見たいとの一念に駆られて。険しい山峡を縫っての登山行は困難を窮め、現地のシェルパたちも彼を振り回すばかり。しかし雪豹が現われるというクリスタル・マウンテンに着いた彼は、思いがけない内面の変化を経験する…絢爛たる自然描写と、極限状態で揺れ動く人間の内面描写を見事に重ね合わせた、ネイチャーライティングの最高峰。全米図書賞受賞。