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  • 著者鎌田東二
  • 出版社角川学芸出版
  • ISBN9784047034495
  • 発行2009年9月

神と仏の出逢う国

山川草木・花鳥風月の森羅万象に祈りを捧げる日本独自の神仏観は、いかにして形成されたのか? 日本文化の底流を成す神仏習合の歴史を見直し、不安に満ちた現代社会において日本的霊性が持つ可能性を探る。
〈目次〉
第一章 神と仏の原理的違いと習合化のメカニズム 神神習合から神仏習合への流れ
    一 法螺貝から始まる
    二 「神」と「仏」の出逢い
    三 春日大社「おん祭」
    四 「神=カミ」と「仏=ホトケ」の原理的違い
    五 「神道」と「仏法」
    六 『古事記』と『日本書記』と『風土記』
第二章 古代律令神道・律令仏教から中世神道・中世仏教へ
    一 記紀神話の成立とその要点
    二 「神道」とは何か
    三 外来宗教としての仏教
    四 七世紀の宗教改革
    五 最澄と空海
    六 霊的国防都市としての平安京
    七 古代世界の崩壊と中世世界の始まり
第三章 中世における神と仏
    一 伊勢神道の成立と特徴
    二 吉田神道の確立と特徴
    三 神国思想と豊臣秀吉および徳川家康の切支丹禁止政策と鎖国
第四章 国学(古学)と幕末維新期の神道と仏教
    一 古代神話──調停的・分治的一者の確立
    二 中世神話──根源的・個的一者の確立
    三 近世神話──仮構的・内向的一者の確立
    四 近代神話──退行的・外向的一者の確立
    五 柳田國男と折口信夫の民俗学と「新国学」
第五章 神仏分離(判然)から神仏共働へ 新神仏習合の時代へ
    一 五つの神話とその現代的意味
    二 戦争と平和
    三 戦後神話、柳田國男と折口信夫の新国学再論と霊性の立場
    四 今日問われる日本的霊性
あとがき
参考文献

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