• Author楊海英
  • Publisher文藝春秋
  • ISBN9784166612062
  • Publish Date2019年2月

独裁の中国現代史 / 毛沢東から習近平まで

1949年、毛沢東は北京の天安門で中華人民共和国の建国を宣言しました。2019年はそれからちょうど70年になります。

朝鮮戦争、ソ連との大躍進と飢餓による死、文化大革命、米中国交回復、天安門事件――。農村部で勢力を蓄えた共産党が中国全土を支配し、GDP第二位の「超大国」となるまで、この国の歴史はまさに巨大なトラブルの連続だったといえます。そして今でも、一党独裁体制、民族弾圧、さらには都市と農村の格差といった矛盾を抱えています。

その源はどこにあるのか? そこで鍵となるのは、やはり建国以来この国に君臨した毛沢東でしょう。独裁も不平等も国民監視システムも民族紛争も、毛沢東の作り上げてきたものの延長上にあるといえます。

では「中華人民共和国」というシステムはどのようなものなのか? それを理解するには中国内部だけではなく、世界史的な視点が必要になります。

習近平は、まさに文革世代。毛沢東的独裁の申し子ともいえる存在です。これから中国がどこに向かっていくのかを知るためにも、この70年の歴史を振り返り、その内在論理を解明する必要がある。

2019年の世界を読み解くのに必須の一冊。



序章 中国共産党という組織

第一章国民党と共産党 コミンテルンが生んだ双生児

第二章毛沢東の“国盗り”戦術

第三章 中華人民共和国の誕生

第四章 大躍進 史上最大の災厄

第五章 世界史から見た文化大革命

第六章 新たな独裁者鄧小平

第七章 習近平 引き継がれる独裁の系譜

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