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  • Author工藤公康
  • Publisher講談社
  • ISBN9784065137642
  • Publish Date2019年3月

55歳の自己改革

監督1年目にして日本一に輝くも、2年目はまさかの失速で優勝を逃し、3年目は圧倒的勝利で日本一をものにし、4年目の2018年はパ・リーグ2位ながら日本シリーズで優勝を成し遂げる。監督生活4年間で工藤監督は「自分という人間を深く学んだ」と語る。それは現状打破に日々を捧げる現代のビジネスマン、マネジメント層の心と重ね合わせることができる。2019年現役監督の滅多にあかされない苦悩も覗ける貴重な1冊。
新人類と呼ばれ、高い実績と歯に衣着せぬ言動が常に注目されていた著者が、尊敬してやまない王貞治会長の依頼で福岡ソフトバンクホークスの監督になった。1年目は力強い個性派集団をそのまま連覇に導くも、2年目でまさかの2位、3年目で圧倒的勝率の日本一を奪還するも、4年目に故障者が続出し、シーズン中盤まで3位に甘んじていた。2018年8月に著者の中でおこった心境の変化、それにともなう言動の変化に、チーム全体が呼応し、リーグ2位から逆転の日本一を勝ち取ることになる。そんな野球ドラマの真ん中にいる著者の素直な語りから、50代男性の苦悩と気づきが激しいペナントレースを勝利に導くさまが、リアルに描き出される。誰もが知っている野球ドラマを思い返しながら、著者の人柄に触れて、自分の生活と人生を省みることになる。特に同世代の読者には、大きな共感と、自分の人生で何かを乗り越えようとするとき、強い後押しを託される1冊。

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