近代日本の形成過程で生み出された一つの制度が都市にどのように作用したのであろうか。明治末から大正期にかけて東京、大阪、京都の三大都市を中心に実施された「家屋税」をめぐる狂想曲。「モノ」や「カタチ」から見えない税の構造をひもとくことによってこれまで語られてきた郊外住宅史の意外な一面に迫る。