医療事故が相次ぎ、日本の医療の評判はがた落ちである。平成一五年四月からサラリーマンの本人負担率の引上げや老人医療費の値上げ等が実施され、批判はさらに高まっている。なぜ、日本の医療はよくならないのか?それは医療への批判が的外れに終始しているからである。本書は、現場の医師が目の当たりにした日本の医療制度の病巣をえぐりだすことによって、これからの医療の方向性を見極め、行政は、また医師や患者は何をすべきかを問う問題作である。