• 著者アラン・S.ミラー サトシ・カナザワ 伊藤和子(翻訳)
  • 出版社パンローリング
  • ISBN9784775942055
  • 発行2019年2月

進化心理学から考えるホモサピエンス / 一万年変化しない価値観

男は繁殖、女はリソース、
すべては自分の遺伝子を後世につなぐため
わたしたちの脳と体には、進化により育まれた使命が組み込まれています。その影響は、人生設計から日々の意思決定まで、すべてにおよんでいます。甘いものが食べたくなる、夫婦ゲンカをする、お気に入りのテレビをみる、夜ひとりで歩くのが怖いと感じるたびに、わたしたちは独自の進化を遂げた「ヒト」として行動しています。
なぜ神経外科医は男性が多く、幼稚園の先生は女性が多いのか?
なぜ女たちはダイヤモンドに目がないのか?
なぜ男性政治家はセックススキャンダルでキャリアを台無しにするのか?
なぜ、どのようにして私たちは恋に落ちるのか?
――こういった行為はこれらすべて本能が発する欲望に直結したもので、一万年前のわたしたちの先祖と本質的にはまったく変わりません。
進化心理学は人間の本性を扱うサイエンスです。本書では、二人の進化心理学者が、最新の研究の成果を用いてヒトの心理メカニズムを紐解いていきます。わたしたちが生きていくうえで直面する出来事――配偶者選び、結婚、家族、犯罪、社会、宗教と紛争――を項目ごとにわかりやすく解説。日常のあらゆる領域にみられるひと筋縄ではいかないさまざまな問題、そしてこれまでタブー視されていた過激な問いかけも、進化心理学の視点を用いてクリアにしていきます。素朴な疑問から、非道徳的な事項、残酷な要素もあえて提示した本書は、これまでの常識をくつがえす真実をわかりやすく紹介していきます。
本書では、幅広い読者に研究の成果を紹介したいという意図から、気軽に読めるQ&A方式を採用。冒頭の2章で進化心理学の基本的な考え方を解説し、続く章では誰もが抱くであろう「人間に関する素朴な疑問」を挙げ、解答していきます。どの章のどのセクションもそれ自体で完結しているので、興味のおもむくままに読むことができます。

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