本書は、イバン・イリイチが1970年代末から80年代に発表した論文・講演草稿で未発表のものをほぼすべて集めたもの。本書で、われわれは、「稀少性の歴史」の一端を知ることができるだろう。また、真の思想家がつねにそうであるように、自己解体‐構築を繰り返していたということもわかるだろう。さらに、イリイチの思想が、今日に生きる思想であるばかりでなく、われわれがそれによって生きる思想であることも、本書は示してくれる。
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