• 著者斉藤栄美 染谷みのる
  • 出版社金の星社
  • ISBN9784323074306
  • 発行2019年3月

妖精のカレーパン

おじいちゃんが退院してきた。小麦はおじいちゃんのために毎日パンを焼いて届ける。ある日、おじいちゃんはある計画を小麦に相談する。パンを心待ちにしているお客さんに、一日限定で焼きたてのパンをふるまうのだ。そのパン作りを小麦にも手伝ってほしいという。ふるまうパンはカレーパンに決定! この「カレーパンまつり」の相談をしながら、小麦がおじいちゃんに妖精の話をすると、おじいちゃんの指先に黒い妖精が現れる。おじいちゃんのパンの妖精ヌワール。ヌワールが見えるのはおじいちゃんだけ。幼い頃は小麦にも見えていたらしい。小麦は再びヌワールの姿が見られるようになった。 
 着々と準備が進む。「カレーパンまつり」の日、早朝からボンジュールの厨房に明かりがともる。小麦はパンの妖精ココモモを天然酵母のビンに入れて、厨房へ連れて行く。パン作りがスタート。ココモモダンスの輪にヌワールも加わり、ヌワールの黒い羽が温度計の役割をする秘技を披露。小麦とおじいちゃんは、なぜパンの妖精がいるのか、語り合う。一方、ココモモとヌワールもすっかり打ち解ける。最終発酵のとき、ヌワールが頭の黒玉を抜くと弓になり、目に見えない楽器を弾いた。ココモモがずっと探していた曲だった。ココモモが歌う。カレーパンができあがり、お客さんたちに配られる。小麦は「だれかのために、おいしいパンを焼く人になる!」という未来の夢を見つけた…。

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