この本は、お年寄りたちへの応援歌でもあり、介護する側のボヤキでもあり、拙宅ほどひどくないわとホッとしてくださるもよし、親をこきおろしてけしからんと怒るもよし、女に介護を押しつけるのは間違っていると社会正義に目覚めてくださっても、ただ笑って読み捨ててくださっても、どう読んでくださってもかまいません。 開き直って本心を言えば、介護に閉ざされた私としては、ゴーツク婆あをネタにするくらいの楽しみがなければやってらんない、というところだ。――(著者まえがきより)