日本住宅のシンボルのような存在であった床の間について語ることは、住宅の歴史そのものを語ることになる。トコノマの発生は、寝殿造から書院造という住宅に組み込まれ、秩序と、さらに希むならばそれが美しくある時、立派にトコノマの機能を果たしているのである。