• 著者一般社団法人SAVE IWATE

東日本大震災被災者手記集 残したい記録 伝えたい記憶

 2018年、震災から7年を迎え、盛岡に避難している被災者が当時からの経験を話す機会が増えてきた。多くは盛岡市民やボランティアとの交流の場で、被災者の側から自発的に語られるものである。SAVE IWATEは、こうした被災者の震災経験を語り継ぎたいという意欲を形にするため、広く、長く記録として人々に伝えられる手記集の刊行を企画した。 平成30年度盛岡市市民協働推進事業のテーマ設定型事業のうち「震災記憶の風化防止と防災意識の向上」に「東日本大震災震災被災者による手記制作支援事業」として応募。採用され盛岡市総務部危機管理防災課と協働して手記集の製作を進めた。 手記集の執筆者は盛岡市内在住の被災者を中心に募集し、15名の応募を得た。これに、震災当時の盛岡市内の介護現場について書き残したいというSAVE IWATEスタッフ1名を加えて、16名が執筆することになった。 応募者に基礎的な文章力をつけてもらうため7月に文章講座を実施。作家で前もりおか復興支援センター長の斎藤純氏が講師を務めた。応募者は受講後の1か月で手記を執筆。その後、4人毎、計4回の添削講座にて斎藤純氏から指導を受け、手記を推敲。10月いっぱいで手記を完成させた。 震災の記録として多面性を持たせるため、震災から1~2年目に活動したボランティアの証言も座談会の形で収録した。

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