父、兄、妹、そして母・あぐりへ。
女優・吉行和子がいま明かす、あふれる想い。
父は詩人で作家の吉行エイスケ、母はNHK朝ドラ主人公である美容師のあぐり、兄は作家の吉行淳之介、妹は詩人・作家の吉行理恵という一家に育った女優・吉行和子が、107歳まで生きた母の三回忌を終えたいまだからこそ語れる家族の歴史、そして80歳を過ぎた自分の来し方について綴る。
○推薦のことば
「風を受け流す柳の枝のようですね、和子さんは! さわさわと貴女はなにを語ってくれるのですか?」――俳優・藤竜也
○目次
第一章 母・あぐり、百七歳の静かな旅立ち
第二章 私にとっての吉行家
第三章 劇団民藝からはじまった女優人生
第四章 兄・淳之介、妹・理恵との日々
第五章 人生の残り時間を楽しむ
○著者プロフィール
吉行和子(よしゆき・かずこ)
1935年東京生まれ。女優。父はダダイスト詩人で作家のエイスケ、母は美容師の吉行あぐり、兄は作家の吉行淳之介、妹は詩人・作家の吉行理恵。1957年舞台「アンネの日記」でデビュー。59年映画「にあんちゃん」などで毎日映画コンクール助演女優賞、79年映画「愛の亡霊」、2014年「東京家族」で日本アカデミー賞優秀主演女優賞。02年映画「折り梅」で毎日映画コンクール田中絹代賞。その他テレビ、映画、舞台の出演多数。