都市にはそれぞれ、世界との関わりを背景に興隆、衰退してきた地層がある。
その地層は都市発祥のルーツとも言える歴史的核を中心に、年輪状の空間構造を形成する。
グローバル経済と急激な人口増加に対応する都市の課題と向き合うには、
都市個別の地層と年輪からその都市形成を理解する視点が不可欠である。
長年都市プランナーとして活躍するなかで得た都市の読み解き方をベースに、
紀元前からの歴史を持つ都市、植民地を経験した都市、近代に新都市として建設された都市など、
ヨーロッパ・南北アメリカ・アフリカ・オセニア・アジアの30都市を挙げて、都市形成の多様さを具体的に解説する。