アルプスの山の子ペーターは、町の高校から都会の大学へと教養コースを進む。初恋、母の死、そしてパリ滞在は、彼を次第に人間ぎらいにしてゆく。痛む心を慰めてくれたのは、アッシジの人々の素朴なあたたかさだった。老父の病いの報を受け、ペーターは、父の代りに働こうと故郷へ帰ってゆく。ヘッセの出世作。