流刑地の島を訪れた旅人は、奇怪な死刑執行台を見せられる。無数の歯車と針のついたこの装置で、まもなく一人の男が処刑されるという。旅人は気が進まないまま立ち合うことになり、この完璧な機械の説明を将校から受ける。緊張が高まるなか、恐ろしい刑の執行が始まるが――。(『ある流刑地の話』)ほかに「二つの対話」「観察」「判決」「村の医者」「断食芸人」「ある犬の探求」の7編を収録。