二〇〇一年九月一一日。ミラノで惨劇の映像を目にした松浦寿輝は、そこに「言葉の空洞化」という問題を見いだす。その直後、松浦寿輝から古井由吉へとはじめられ、約一年にわたって続けられた言葉の往還。現代最高の文学者による、時代を洞見する往復書簡集。