「こうしたことが、もし時間があったら、あなた方にお尋ねしたい問題です。実際、私が自分の職業上の経験を強調したとするなら、それらが、かたちは変わっても、あなた方の経験でもあると信じたからなのです。名目上は道が開かれているときでさえ――女性が医者や弁護士や公務員になるのを妨げるものはなにもないときでさえ――女性の行く手には、私が思うに、たくさんの幻や障害が立ちはだかっているのです。そうした幻や障害について話し合い、それらをはっきりさせることは、とても価値のある重要なことだと思います。そうすることによってのみ、労苦は分かち合うことができ、困難は解決することができるのですから。しかし、この他に、私たちが戦う目的を、話し合うことも重要です。戦う目的は承認済みではありません。絶えず問われ、吟味されなければなりません。全体の状況は――史上はじめて、私には分からないほどのさまざまな職業につかれている女性たちに現に囲まれたこのホールで、私の見るところ――とても興味深く重要な状況です。あなた方は、これまでずっと男性だけに独占されてきた家のなかで、自分だけの部屋を勝ち取られたのです。あなた方は、苦労や努力なくしてではありませんが、家賃を払うことができます。年に500ポンドを稼いでいらっしゃいます。しかし、この自由は手始めにすぎません。部屋はあなた方のものですが、その部屋にはまだ調度品がありません。家具を備えつけなければならないのです。飾りつけをしなければならないのです。分かち合わなければならないのです」
(「女性にとっての職業」より)