本書は、著者が20代のときに記した詩10篇を中心に、クリスティナ・ロゼッティとハリール・ジブラーンの訳詩若き日の清冽な抒情ときびしい宗教感の張ったこれらの詩篇は、すでに後年の、召命に生きた一人の精神家医を予示しているように見える。「現代のブレーク」と評された宗教詩人ジブラークへの深い共感は、このユニークな詩人の宗教=宇宙観と著書との精神的照応を示している。さらにアメリカ留学中に書かれた2篇のエッセーは、この心の景色の美しい女性、稀有な宗教者の内面世界を明らかにしてくれる。