現代ドイツの代表的社会哲学者ユルゲン・ハーバーマスが、2007年から約十年間にわたり、ギリシアの経済危機やイギリスの欧州連合離脱問題など相次ぐ危機に直面するヨーロッパの状況について、そのつど発表した政治的エッセイやインタビューを集成。独自の批判的社会論の立場から、ヨーロッパの問題点を抉り出し、進むべきトランスナショナルな公共圏への道を示す。各論文・インタビューの冒頭に編訳者・三島憲一氏の解題を付す。新訳4編を含む岩波現代文庫オリジナル版。