レコード会社の制作ディレクター佐伯は、バンドを組んでは潰してばかりいるボーカリストと出会う。天才藤谷直季の弟・真崎桐哉。神様に選ばれた喉を持つ男-。桐哉のバンドの解散ライブを訪れた佐伯は、彼に向かって言い放つ。「歌わなきゃ死ぬ人間なんていないよ」と(『さよならカナリア』)。カリスマバンド・オーヴァークロームの誕生と軌跡を描く、5編のスペシャルストーリー。