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  • 著者友納尚子
  • 出版社文藝春秋
  • ISBN9784167913236
  • 発行2019年7月

皇后雅子さま物語

仕事と結婚、ご出産への重圧、公務と育児、「人格否定」と「適応障害」――

苦しまれた日々を超えて。



『ザ・プリンセス 雅子妃物語』を増補・改題した傑作ノンフィクション!



令和を迎えて――文庫のための前書き

【序 章】幸せの黄色いワンピース

1993年1月19日、喜び溢れる皇太子と、黄色のワンピースに身を包んだ雅子さんの婚約会見で、笑顔が弾けた。だが、そこには将来の苦難を予感させる何かがあった──。



【第1章】帰国子女の憂鬱

1歳でソ連へ、4歳でアメリカへ──。日本に帰国した時には7歳。外交官の娘として、出会いと別れを繰り返し、田園調布雙葉学園に小学校3年で編入した雅子さん。のんびりした校風が合ったのか、次第に動物好き、スポーツ好きの個性を発揮する。



【第2章】「根無し草にはなりたくない」

8年ぶりの米国、飛び級で高校2年に編入。忘れてしまった英語、積極性が求められる授業―不安は小さくなかった。猛勉強のかいあってハーバード大を優秀な成績で卒業したとき、その胸に湧いたのは「日本人として、日本で働きたい」という思いだった。



【第3章】新人外交官の悩み、お妃候補への戸惑い

ハーバード大卒の美人外交官、しかも父親は条約局長──そんな情報から皇太子のお妃候補に推されたことなど知らず、雅子さんはスペイン王女の歓迎パーティのため東宮御所に向かった。きっと外交官としての将来に役立つに違いないと思いながら―。



【第4章】皇太子妃選定「極秘プロジェクト」

皇太子の思いを受け、宮内庁の〝小和田雅子さんプロジェクト〟が始動した。父への仲介役から、しだいに説得の輪が広がっていく。度重なる皇太子からの電話にとまどう小和田家。しかし皇太子の真摯な人柄が、次第に雅子さんの心を動かしていく。



【第5章】ご成婚――雅子さんのいちばん長い日

ついに来たその日。雨模様のなか「結婚の儀」を終え、パレードに出発すると、雲間から光がさした。天までも祝福しているようだった。実家を出るときにも見せなかった涙が、雅子妃の頬を伝った瞬間とは──。



【第6章】「新皇太子妃」に差す影

子どもを切に望みながら授かれないことへの悲しみは、皇太子妃とてかわりない。「ご懐妊説」を繰り返す報道への戸惑い、阪神大震災直後にうしろ髪を引かれつつ旅立った中東訪問への批判、海外メディアの「雅子妃は籠の鳥」報道──新皇太子妃は困惑していた。



【第7章】長官が尋ねた「お身体のこと」

「ご懐妊への自覚」がないという誤解のなか長官が雅子妃にかけた言葉とは。極秘裏に治療を始められ、ようやくみえた懐妊の兆候。宮内庁と医師の判断に従い、ベルギー

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