手塚治虫の死に触発されて書き始められた、マンガ評論第一人者の著者による戦後マンガ史の徹底的な考察。日本のマンガはなぜ、そしていかに隆盛したか。戦後マンガの「表現」はどのように成立したか。著書『手塚治虫はどこにいる』をテーマに行なわれた計8回の講議録をもとに、「しゃべるようにして書きおろされた手塚論」の集大成。手塚治虫作品の解読はもちろん、白土三平、水木しげる、つげ義春、大友克洋など、意欲的に同時代作品との比較研究をすすめ、戦後マンガの表現がどのように展開してきたかを徹底的に解き明かす。手塚ファンはもちろん、マンガとともに育った大人たち必読の、初の本格的「戦後マンガ史」研究書。