「人の苦悶はみな自分のものだから」――絶滅収容所から生還し『これが人間か』『休戦』を書いた作家は、生前1冊の詩集を遺した。予期せぬ時に訪れる詩の衝動。アイヒマンに語りかけ、広島の少女のことを想い、生き残ることの罪悪感を抱えながら、世界に溢れる苦しみに心寄せうたう。レーヴィ生誕百年に贈る、存在を揺さぶる94篇。