ソフトウェアは、プログラミング言語で記述される抽象的な創作物という、従来の工業製品にはない特徴をもつ製品である。目に見えず重さもないが、現代社会を支える必須の存在となっている。このようなソフトウェアをいかに設計・開発・保守していくのか?それに答えるのが「ソフトウェア工学」である。本書は、著者の企業におけるソフトウェア開発の実際と大学教育の現場での経験をもとに、とくに「モデル化」の基本的な考え方とその個別技術に重点をおき「ソフトウェア工学」全般を解説したものである。