人類が営々と築き上げてきた文明は、頻繁に変化する自然環境とともに興亡を繰り返してきた。人類の飽くなき知恵と欲望は、今日の「繁栄」をもたらしたが、次々に自然を破壊することで、地球環境の悪化をもたらした。人類の歴史は、自分たちが自然環境に生かされていることを忘れた滅亡への道でもあった。環境学、環境考古学、比較文明史の論客が、環境史の視点から人類の滅亡回避の可能性を論じ合った警世の書。