「もし、自分がそこに住んだら、この小さな書斎に籠もりたくなるだろうとか、このおおらかな吹き抜けは気持ちがいいだろうとか、このテラスの木陰での読書や昼寝は気持ちいいだろうとか、この台所なら料理に精が出るだろうとか、この暖炉で火の世話をするのは愉しいだろうとか……そんなことを自分自身に引き寄せながら住宅を設計してきた」という建築家、中村好文。
その流儀は、1992年竣工、歳月を重ねることでさらに魅力を増した、70?ほどの小さなこの家にも生きている。
中村が屋外から室内まで案内し、工夫と知恵が生きる設計術を解説する。この家を縁あって友人3人とシェアすることになった経緯から、その愉しみ方まで、すべてがわかる1冊。