本書は、意思決定理論の核にある合理性という概念と、近年社会科学への応用が著しい進化という概念の違いを明らかにし、進化の考え方を社会科学的現象の記述的・規範的研究に用いる際の論理的基礎を確認するものである。その際に合理性と進化を対比させる具体的な舞台として、本書では特にゲーム理論を取り上げる。